というわけで先日鈴木楽器の新作Hammond XK-5のお披露目会@オルガンジャズクラブに行ってまいりました。
こんにちは、にしかわです。
ちなみに写真は見事に忘れましたので、こちらをご覧くださいませ。
当日はオルガンジャズクラブのHammond B-3と音のききくらべもありました。
二つのオルガンは変換器を介して、持ち込まれていたレスリー122に同時につながれておりました。
というわけで純粋に二つのオルガン本体の音の比較になります。
<音色>
結果ですが、速い曲ではなんとなく違いがわかりましたが、
ゆっくりの曲だと、高音から低音まで全く違いがわからないという仕上がりでした。
普通に聴き間違えました。
音色的にはいうことがないくらい完璧かもしれません。
パーカッション入りの音を聴き比べてなかったので、それだけ確認すればよかったです。
<見た目>
B-3よりコンパクトですが、スタンドの脚の形、外見もかなりB-3的になっていて、
ウッディでとてもオルガンらしい素敵な見た目だと思いました。
木製なので、SK2やNordほどの軽さにはならないのですが、
それでもコンパクトにして一人で運べるのに、あの見た目というのは非常に魅力的です。
ボタンやプリセットキー(白黒反転の)はXKシリーズのものを採用しておりました。
基本ボタンの配置はB-3と同じなのですが、あのボタンの耐久性や触感よりも、
PortaB-3みたいに完璧に似せたほうが良かったとは思っております。
<多列接点>
今回初登場の3列の多列接点。
なぜかそれほどフィーチャーされてませんけど、大きな進歩だと思います。
新開発のゴム接点を使った3列の多列接点です。
コンピューター制御でドローバーセッティングに応じて3接点の割り当てを変えるとのこと。
おかげで、ドローバー3本までなら完璧に多列接点になります。すごい。
というか、この3接点くらいにする企画以前に鈴木楽器に提案した記憶がなくもないですが、
実現されるとうれしいものですね。
足鍵盤に関しては確認しておりません。
足もなってるとよいですな。
ただ接点同士の間は現行ではまだB-3よりほんのちょい広くなっております。
技術の進歩に伴って間は詰まっていくらしいですが。
タッチのコントロールを繊細にやるならこの楽器用の使い分けが必要になるかもです。
鍵盤を下まで一気に弾ききる人にとっては全く問題の無い利点だらけだと思います。
<楽器の弾きごこち>
新品のビンテージB-3を弾いたことがないのですが、
使い古されたB-3とはかなり触感が違いました。
自社開発の鍵盤を使っているようですが、アクションも含めて、
XK3やXK1と似た手触りになっております。
久しぶりにこの手の鍵盤を触ったので慣れるまでにちょっと時間がかかると思いました。
B-3みたいなへたった(?)プルプルした触感が好きです。
ばねの返りも新品なので勢いよいかもです。よくわかりませんが。
PortaB-3の鍵盤の触感のほうが個人的には好きです。重くなるかもですが。
とまあこんな感じの感想です。
今はNordの触感や音色、コンパクトさ
のおかげでしばらくはこのままでよいかなと思っておりますが、
一昔前の装備なら確実にこれを選んでいたと思います。
今も機会があるなら試して検討してみたいと思っております。
まとめると
音色や見た目は本当に素晴らしいと思います。
多列接点もすばらしいですね。
手触りに関してはなにか意図があってのことでしょうが、
個人的にはB-3と結構違う感じだなと思いました。
パネル類はB-3みたいにしてくれないかなあと思ってます。
こういうちょっとした重要なアドバイスするので
世のオルガンメーカーはもっとにしかわさんに相談しにくるとよいと思います。
たぶん一番現場で使ってるし。