日野テルマサさんの中学生へのビンタ事件で世間は少々賑わっております。
動画も上がっているしニュースでも取り上げられてみなさんご存知だと思うので、詳しくはここでは説明しませんが、いろいろな方の意見を見たり聴いたりして、思うことがあったので少々書いておきます。
・当日のようすを見て
まあ「当日の音楽的」にはドラムの子が身勝手な行動をしてみんなの出番を台無しにしたので、彼が間違いなく悪いし、しかるべきお叱りを受けるのは全く問題ないです。
当日の内容だけならビンタされていてもそれほどおかしくはないです。
とはいえ、実際には危険はあるものの、日野さんにはいきなりビンタでなく、無理やりつまみ出して、それでも彼に抵抗されて殴りかかられたらやむを得ず手を出す位にして欲しかったです。
つまみ出した後で叱るなりなんなりすれば、お客さんの中でその殴る光景を見て辛い気持ちになる人も居なかったと思います。
そういう訳で世間を騒がすことになったのかと思われます。
・当日までの背景もあるでしょう
本番までは4カ月あったそうです。一部ではこの準備期間でそういうことを教えられなかったのかというご意見も見ました。
が、まあ時間も限られた中、全員を具に見るのも難しいところもあります。
私も実は大分前にこのビッグバンドの指導の代理で1日だけ参加して日野さんにもお会いしたのですが、流石に人並み外れたエネルギーを持った方でした。
そのエネルギーをもってしての指導とあらば、はまれば強力に伸びるところもあるだろうし、うまくいかなければ今回のようにはみ出してしまうという側面も孕むのかもしれません。
別にはみ出すこと自体は悪いことではないですけど。
これは指導者として良い悪いでなく、指導者の特性による影響力が大きいという話です。
ですので、ドラマーの子が空気が読めてないから発達障害だなんだというコメントも見かけますが、そう安易に言い切らず、指導などの要素が絡んでいるので誰もはっきりとはわからない筈です。
特に当日の様子を見ただけで迂闊に判断するのは危険だ、と改めて認識しました。
・世の流れ(SNSとかも含め)
マスコミの話題性優先の編集もあり、分かりやすく体罰のみを取り上げたがる。とりあえず話題性として日野さん叩いとけみたいな。
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動画を見てみたら、ドラマーが明らかに悪いからビンタは当然と言う意見も強まってくる。
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日野さんご本人のコメント後、日野さんに全面的に賛同するコメントが私の周りのミュージシャンやリスナーから多数寄せられる。彼らはおそらく元々そう思っていたが、世論的に言いづらかっただけとは思われる。
というのが、とりあえずここ二三日の私を取り巻く情報の変化です。
ちょっとした流れで勢いが変わったりするのですが、マスコミもそうですが、一方でコミュニティ内の同調圧力の怖さも感じました。
現状では日野さんの非についてコメントするミュージシャンのコミュニティ内での立場が危ういようにも見えます。
この件を機にに個人同士で溝ができるようにはなって欲しくないです。
どちらにせよ、安易な断定的コメントは誰もがすべきでないし、読む側もそのようなコメントに対して「そう言う意見もあるけど、背景もあるし分からないことだらけだから断定はしなくてよいよね」というスタンスで読んでくれれば、新たな諍いは生まれずに済むと思います。
今回色々報道やコメントを全体的に見て、考えるのを放棄している人が少なからずいることに改めて気づいて、未来への不安を覚えたので、私なりに書いておきました。