最近の人工知能(AI)の進歩は目覚ましい。
入力業務などはもう人工知能の方が圧倒的に早いケースもあるようで、いわゆるデスクワークの単純作業などは既にいくつか取って代わられている。
便利な話だが、仕事が無くなると不安がる労働者も居るようだ。
まあ、そういう仕事はなくなった方がよいと思うが。
また家電製品にもそういう技術を応用したものがあるようだ。
気に入りそうな広告を表示するのだって人工知能の助けを借りている。
さて、先日オルガンソロライブをやった。
人生で3度目。
これまでの2回は、普通のバンドの延長上にあるサウンドをやろうとした。
それをひとりでやるのだから忙しいし、やはりバンドには敵わない。
ある日ふと、人の家に行ったときやリハーサルで誰かが意味もなく弾いている音楽の状態がとても聴いていて楽しいと言うことを思い出した。
良い意味で、情報や感情が乗りすぎない音楽の鑑賞である。
そこで今回のライブはそこらへんをコンセプトにやってみた。色々実験的ではある。
曲の間に拍手をさせないようにつなぐ、曲間でしゃべらない、などなるべく聴き手に現実に引き戻さないような良い雰囲気で居続けてもらおうという意図である。
一回目のステージには正面を向いて弾いたが、二回目のステージではオルガンごとひっくり返して、ぼんやり動きを眺められるようにもしてみた。
演奏内容に関してもそれに準ずるコンセプトにかえてみたし、いわゆる盛りあがる爽快感のライブとはかなり違うものにした。
照明やステージ間のBGMにももっとこだわってもよかったかもしれない。
結果として大体予想したような内容にはなったと思う。
こういう鑑賞方法で、まったりリラックス、そしてリフレッシュな気分になって欲しいと思っている。
このコンセプトは結果として「上質な暇つぶし家電」ともいえるかもしれない。
少なくとも当面の間、AIにはできない生き物ならではの機能だと思っている。
というわけで、色々改良を加えつつ地道にこの演奏コンセプトでも続けていこうと思う。
次回はまだ未定。